秘密道具応用術その1〜腹が減るおにぎり+アンキパン〜

 西暦2150年、東京練馬ストリート。
この大通りの一角に、小さな出版社があった。
この出版社には大した作品は出版しておらず、売れ行きも不調であり、倒産寸前であった。
ところがこの出版社の惨事を乗り切る出来事が起こった。
 その日、出版社に一人の中年男性が訪れた。
その男性は一見、鈍感で冴えなさそうな顔をしていたので、
社員は酔っ払いが迷い込んだものだと思った。
だがよくよく話を聞いてみると、男性は自分の案を本にして欲しいということが分かった。
編集者は早速男を接待室へ招き、詳しい話を聞き始めた。
男は『秘密道具の有効活用法』というタイトルで出版してくれと志願した。
男はこれまで秘密道具を何度も研究、活用し、様々な活用法を発見したのだと言う。
その数はゆうに百を越えると言う。
男はバッグから一枚の紙を取り出し、編集者へ渡した。
編集者は早速内容を読んだが、あまりに簡潔に纏められていたので驚いた。
紙に綴られた内容はこうである。
「秘密道具応用術その1
空腹になるおにぎり(名前忘れた)とアンキパンを併用することにより、確実に暗記したい項目を暗記できる。」
これを読んだ編集者は期待の眼差しで言った。
編集者「これは素晴らしい案だ!おにぎりとアンキパンの併用で確実に暗記できる!
    いやぁ、こんな活用法があったなんて思っても見なかったよ!
    分も簡潔だが非常に分かりやすい!これなら幼稚園児にも読めるぞ!
    早速上司と取り合ってみるよ。」
編集者は小走りで上司の元へ行き、この案を見せた。
上司はすぐに賛同し、編集者に彼の担当を命じた。
上機嫌な上司はこれからの活動等の大量に紙に纏めて出してきたので、
編集者は中年男性の確実暗記アイディアを活用し、見事に全て暗記したのであった。

 この一見冴えなさそうな中年の訪問によって、出版社に繁栄の兆しが訪れた。
出版社のこれからの売り上げが楽しみである。
 

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