金頭梟ジョぺけパネ堂


・・・そこは東京練馬区。

・・・そこに一件の家があった。

・・・表札には野比とあり、家の中からは何やら騒がしい物音が聞こえてくる・・・



のび太『くおぉらへリっち!僕のゴロゴロコミック返してよ!』

一人の少年・主人公。

へリっち『ボケ。ゴロゴロコミックはゴロゴロしながら読むから価値があるのさ』

もう一人の少年。こいつは実はオリジナルキャラなのである。
彼は運動神経抜群、言ってみれば、出木杉英才の様な感じである。
しかし、極度の面倒くさがりが幸いして、のび太と気が合い、今にいたる。

のび太『ゴロゴロ度なら僕は負けないぞ!ゴロゴロ〜ゴロゴロ〜』

ドラえもん『・・2人とも何を争ってんの。』

なかば、あきれ口調で冷静にツッコミを入れるのはドラ焼きを買ってきた未来から来たロボット。ドラえもんである。

ヘリっち『いや、今日発売のゴロゴロコミックをのび太が読ませろ読ませろって・・』

のび太『返してよ〜返してよ〜』

ドラえもん『のび太君のなんだから返してあげなよヘリっち。』

ヘリっち『いや、これは俺のだ』

ドラえもん『え?じゃぁのび太君日本語のお勉強した方がいいね』

のび太『そりゃないよ〜』


極・ありふれた日常会話。

日常の生活そのままである。

しかし、非日常の扉は思わぬ所で開くものである。


シュンッ!

王ドラ『みなさん!早く私の近くに!』

のび太『王ドラ!?』

ヘリっち『王ドラさん!?どうしたの?』

王ドラ『説明は後で!早く私の近くに集まって下さい!』

ドラえもん『え?どうしたの王ド・・・・』

シュンッ!

ドラえもんが消えた。

のび太『え!?ドラえもん!?何で!?』

王ドラ『詳しい事は後ほど説明いたします!早く!』

ヘリっち『オウ。』

状況が中々飲み込めず、困惑するヘリっちとのび太。

王ドラ『今から私の時代の中国へ来てもらいます!』

のび太『えぇ!?いきなr・・・』

シュンッ!


嵐の前のしずけさ、いや、全ての取り返しの付かない事態へ展開した静けさが
のび太の部屋を包み込んだ
 


・・・・中国。王ドラの住む山。修行僧の住まう秘境。



のび太『・・・痛つつ・・ここは・・・・?』

王ドラ『私の住んでいる時代の中国です。』

ヘリっち『・・・・・ていうか何なんさ。理由を説明してもらわんと。』

王ドラ『えぇ〜っと・・話せば長くなりますが・・・』






昔。。何億年も昔。

生命に大切なモノを神様がまいた。

時・木・金・土・火・水・風

それぞれは球となり、各地で真相を知る長老がヒッソリと保管した。

長老は、何者にも真相を明かさず、ただ、ただ保管した。保管しているモノの正体も知らず。

知らないのに保管した。正確には、常時記憶操作をされていた。

これは球に近づいたモノに起こる自然現象。

その強い力に相応しない者が近づくと、存在が消える。魂がその比重に耐えられないのだ。

魂は潰れて球に吸収されてしまう。

神隠しがいい例だ。

しかし、裏腹に、その力を操れるモノも、存在する。

極稀にだが、ビックバンの瞬間に出来る特殊な因子が通過する時に生を受けると、魂は何故か強化され。

数分間、その絶大な力を手にいれる事ができる。

いかに魂は強くても数時間も使えはしない。

稀にそんな人間がいたとしても、保管者(長老)が存在を秘匿しているため、ほとんどの場合は無意味に終わる。


そしてここからが事件の本題。

その球が、突如謎の暴走。そう、強い力、自然が狂ったのだ。




・・・

王ドラ『そうです。つまり、7つの球、これをそれぞれの適応者を見つけ、球を祠(ホコラ)に封印しないといけないんです。』

ヘリっち『・・・だからなんで俺らだよ!』

のび太『そうだよ!何で僕等が!?』

王ドラ『実は、時の球の適応者は21世紀の東京にいるらしいんです。』

のび太『え?』

ヘリっち『それってどういう事さ?』

王ドラ『その時代、その場所にもっとも詳しいあなた方なら、もしかしたら時の球の適応者をみつけられると思うんです。』

のび太『そんな、分からないよ!大体目印も無いのにどうやって・・・』

王ドラ『のび太さん!ドラえもんさんがどうなってもいいんですか!?恐らく先ほどどこかの時代へ飛ばされた事でしょう・・・』

ヘリっち『そんなの、ドラえもんなら道具でなんとかするよ。』

王ドラ『・・・それが一番の問題なんですよ。』

のび太『何で?』

王ドラ『実は、時の球の暴走で道具が、四次元ポケットがつながらないんです!』

ヘリっち&のび太『な、何だってェェーーーッ!!!!!!』

王ドラ『っつ、それはともかく、適応者を見つけないと、世界は狂ってしまいます。球はそれぞれの時代、場所に飛んでいます。早く見つけ出さないと・・・』

のび太『・・・分かりました。ドラえもんが戻ってくるなら・・・』

ヘリっち『おっと、のび太がいくなら俺も行くぜ。』

王ドラ『そうですか。感謝している時間もありません。取り合えず長老の所に行きましょう。』


・・・長老家・・・・・・・・・・・・


長老『現時点で、我々が所持してきた時の球を操れるのは、私しかおりません。しかし私には再び封印するほどの力は残っておりません。』

ヘリっち『だから新しい適応者を探して球を封印する・・・つまりはそういう事でしょ?』

長老『・・まぁ早く言えば・・・』

のび太『遅く言っても同じだ!早くドラえもんに会いんだ!前置きはいいから早く見つける方法を!』

長老『・・・ゴホン。では、まず21世紀にいく方法から。21世紀に行くには、時の球の力が必要不可欠じゃ。』

王ドラ『えぇ、私の道具が使えない今、方法はそれ以外無理です。』

長老『そして、ワシも老い先短い、命にかかわらないほどの力で10分程度・・・』

ヘリっち『たったそれだけかよ!?』

王ドラ『分かってあげて下さい。長老はもう本当に体力の限界なんです。球が暴走しない様にずっと力を使ってるんです。』

のび太『で、でも、手がかりも無しに10分でなんて無理だよ!』

王ドラ『手がかりならあります。適応者の特徴は必ず何かに長けているんです。』

ヘリっち『なにかとは何ぞや?』

王ドラ『・・そうですねぇ。勉学やスポーツ、年齢にあるまじき知識力・・・』

・  ・  ・  ・  ・

しばらくの沈黙の後、のび太等は悟った。

へリっち&のび太『(アイツ(出木杉)か!)』

王ドラ『心当たりありですか?』

ヘリっち『まぁ無いと言えばウソになるし彼以外に心当たりもないし・・・』

王ドラ『早く行かないと世界がメチャメチャになってしまいます。行動は早くしなければ。』

長老『(ムカムカ)』

王ドラ『どうかされましたか、長老?』

長老『えぇ〜い!もうめんどうだからまとめて行って来い!!!!!!』

のび太『えぇ!?ちょwwまww』

シュンッ!

のび太と王ドラとヘリっちは、21世紀の東京へ飛ばされた。

長老『・・ワシの命全てを使っても10分が限界じゃ・・・後の世は・・・頼んだぞ・・・』



・・・・・・21世紀・東京・・・・

そこは時の球の力がまだ浸食していないのか、いつも通りの時が過ぎていた・・・

そんな練馬区。

シュンッ!

のび太達3人が練馬区の町にたどり着いた。

ヘリっち『・・プッハァ!あんのじじい!いきなり飛ばす奴があるかぁ!』

王ドラ『落ち着いて下さい!きっと考えあっての事なんですよ!』

のび太『そうだよ!取り合えず出木杉の所へ行こう!』

王ドラ『あ、そうだ。このレーダーで適応者が見つかりやすくなります。近くにいると音が・・・』


ぴコーン

のび太&ヘリっち『!?』

王ドラ『時の球の適応者が近くにいますよ!』

その時、図書館から帰る途中の出木杉君が横切った。

のび太『出木杉君!』

出木杉は声が聞こえたのか、こちらにやってきた。

出木杉『ねぇ、何やってるの?』





・・・・・・・タイムリミットは残り7分


出木杉『やぁ、諸君。』

のび太『・・・・』

ヘリっち『・・・』

一同はポカーンとしていたが、その沈黙もすぐに去った

出木杉『なんか様子が変だよ。またドラえもんの道具か何か?』

・・・・表向きにはまだ何の変化も無い。
時間はいつも通りに過ぎているし急な環境変化も無い。
ただ、この世界の危機を、適応者は必ず突出していると言われる
いわゆるシックスセンス、第6感が、出木杉に何かしら違和感を与えたのかもしれない。

その事を瞬時に悟った王ドラは、確実に出木杉が時の球の適応者であることを確信した。

王ドラ『見つかりましたね、さァ、戻りましょう。』

のび太『?おかしいよ。それ、出木杉が来てから全然反応してないよ。』

王ドラ『え!?』

確かに、のび太が言った通り、出木杉が近づいてきたにも関わらず、レーダーは反応していない。

ヘリっち『おいおい、ヤベーんじゃねぇの、出木杉以外心当たりないぜ』

王ドラ『まずいです、もう時間が少ししか・・・』

出木杉『さっきから何の話してるの?よかったら力になるけど・・・。』

王ドラ『じ、実は・・・・』

王ドラは全て話した。
球の暴走の根本の原因が人為的なモノであれば、出木杉にも危害が及ぶ
普段の王ドラからは考えられない行動である。
しかし、今は時の球が適応者を第一に見つけなくては、世界が滅ぶ
極限の状況で出した結論である。
もし、出木杉にも心当たりがあれば・・・
そんな少しの希望にかけたのである。
すぃかし。

出木杉『へぇ、そうなんだぁ。でもそんな人物知らないなぁ。』

王ドラ『そうですか・・・残念です。あ、もう時間が』

ヘリっち『ちょっとマテ、まだ何にもしてないz・・・』

シュンッ!

のび太『あぁ〜、結局戻って着ちゃった!世界は滅ぶんだ〜ドラえも〜〜ん』

ドサッ

泣きじゃくるのび太の前に、何モノかが倒れた

王ドラ『長老!』

ヘリっち『長老!?』

出木杉『長老さん!?』

王ドラ『そうか・・・長老は自分の命が尽きる事を承知で次世代に世界を託したんだ・・それなのに・・・長老・・・』

出木杉『・・・くそぅ、僕に心当たりがあれば・・・』

ヘリっち『ん?ちょっと待つさ、まだ長老は死んじゃいない。』

王ドラ『え?本当だ!脈がある!』

ヘリっちの言葉で王ドラが長老に飛びついた。

王ドラ『長老!長老!起きてください』

長老『・・・・・・・・・・・・・ムムゥ・・どうやら力尽きておった様じゃのぉ・・・』

王ドラの呼びかけで、長老はゆっくりと起き上がった。

長老『・・・ワシが生きているという事は、球がワシから能力を取る必要が無くなった、というわけか。』

王ドラ『!?』

ヘリっち『それってつまり・・・』

のび太『あれ、おかしいですよ。だって適応者は・・・』

長老『・・・ワシの長年の感からは、恐らくのび太さんだと・・・』

のび太『えぇぇ!?!?僕!?』

長老から突然の戦力外通告。
恐らく長けているのは“緊急時のリーダーシップ”
一番意外そうな顔をしたのはヘリっちだった。
なまけものでどうしようも無い何のとりえも無いのび太が、
突然世界を救う英雄に成り上がったのだ。それこそ激しい置いてけぼりの感情に促された。
だが

ヘリっち『あはははは、よかったジャン。ヒーローじゃん。』

あくまで明るくふるまった。
自分の言動にのび太は少しでも迷ってほしく無いからだ。

長老『しかし・・困った、のび太さんには半永久的(次の後継者が見つかるまで死ぬ事は無い)にここで暮らしてもらわねば・・・』

のび太『一生ここで!?』

ヘリっち『それは困るさ。全部終わった後でものび太は練馬区に返してもらわんと皆が心配するさ。』

王ドラ『おっと、その心配はいりませんよ!時の球が封印していない内にホコラを改造しておりました!名づけて』

“グングン持ち運びホコラ君”

王ドラ『これで持ち運び可能です。練馬区にでも帰れます。

ヘリっち『・・・ははは、そうかい』

出キ杉『それは記憶操作されるから万が一誰かが球に近づいたら危険じゃないの?

のび太『そうそう。魂潰されたりしないの?』

王ドラ『その点は心配御無用!極少量の生気を少しずつ吸収する事で記憶操作機能を麻痺させさらには弱い魂を吸収してしまうというデメリットも解消!』

ヘリっち『それだとのび太に負担はかからないんかィ?』

王ドラ『波が無いので日常生活には影響なし。』

出木杉『それは便利ですねぇ。』

長老『じゃぁ早く封印しなされ。封印していない間はずっと適応者の力を吸って体力を使うぞ。』

のび太『ハイ!え?あ!ど、どうやって!?』

長老『好きなセリフを言って気合を高めるのじゃ!』

のび太『え?あ?じゃ、じゃぁ!“喰らえ!正義の鉄槌!テェイヤァァー!!”』

ヘリっち『そんなので大丈夫なのかよ!?』

ギュウゥゥイィィンンォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!

辺りを白く、邪悪な光が包む。

キュキュゥゥゥゥゥゥ

ジョジョに“グングン持ち運びホコラ君”に光があつまってゆく

カン!!!

高い音と共に一気に光は静まった。


のび太『・・・お、終わったの・・?』

ヘリっち『え!?セリフあれでよかったの!?』

長老『これで一応はのび太さんの思い通りに時は動かせます。』

長老が話し終わった瞬間

シュッッッッ!

何かが横切り、次の瞬間、“グングン持ち運びホコラ君”は無くなっていた。


黒い影・・・何者かがグングン持ち運びホコラ君を持ち去った。

・・・

黒い影の男はマントで意図的に正体を隠してる。
みなは反応しきれず、呆然としていた。
あまりにも突然の出来事なのだ。無理も無い。
しかし、それは経験の差か、最も早く声を出したのは

長老『お・・・・追えーーーーーーー!』

皆はハッとし、黒い影の逃げた方へと急ぐ。

・・ーー。

黒い影の男を追い始めて数分。
適応者からあまり離れすぎると能力の吸収も負担が多くなる。
どうしてもそれだけは避けたい。
しかし、流石は王ドラ達の特訓秘境・飴崙山。
地の利に分があってか、追い詰めはじめている。

王ドラ『てぇい!華麗衛殺陣(カレー殺人事件)!!!』

黒マント『甘い!五里州糧百奔(ドラ百裂)!!!』

王ドラ『!?』



ズガーーーーーーーンッッ!!!!!!!!!!!!!!!

お互いの技の衝撃が飴崙山を揺るがした。

のび太『互角!?』

ヘリっち『チッ!これじゃぁ破壊するばっかりさ!』

王ドラ『・・・・・・・今の技は・・・』

・・・・・・・・すっ・・

王ドラの手が止まった。

ヘリっち『どうしたさ!早く捕まえるさ!』

王ドラ『いえ・・・あれは・・・』

のび太『知り合いなの?』

王ドラ『兄さん・・・?』

のび太『王ドラ兄さんいたの!?』

ヘリっち『マジか』

王ドラ『いえ、正式には義兄弟・・六十四合蟷螂拳の使い手です。』

・・・王ドラには家族がいる
飴崙山の長老、飴崙山の四天王の一人、粋古人。飴崙山の公使崙の4人。
姉に比氏と察氏の2人。そして、頃州の一人が王ドラの兄、今戦っている根子真々である。

飴崙山は中国清朝末期の巨大な武術組織である。
この組織によって、犯罪者は裁かれている。
歴史の裏で動いているタメ、史上には決して記されない。
絶対の掟である。
飴崙山は組織なのでそれぞれ階級がある。

長老を先頭とし、頃州に2人、五楼賢5人、四天王4人、公使崙5人(ここに王ドラも所属する。)。
そして12機関の24人の順で偉く、その下に数十もの組織がある。
つまり頃州は長老の次に偉い、最高幹部なのである。

そして、今戦っているのはその頃州の一人。

王ドラの兄。根子真々なのである。


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