第九話 記憶の蘇り

「さあこの俺様と戦おうぜ。ドラえもん、貴様を殺せば俺達の勝ちだぜ。俺の方が有利だぜ〜」
ドラえもんから冷や汗が滝の様に流れる。
今まで味方だったジャイアンが敵になっているのだ。
「のび太君の次はジャイアンまで洗脳されてしまったのか・・・・・」
ドラえもんが悲しそうに呟いた。
「もう勝負は始まっているんだぜ!」
ジャイアンの拳がドラえもんを吹き飛ばす。
パチパチパチ・・・
ジャイアンの拳が当たった場所から電気が出る。
ドラえもんは急いで『四次元ポケット』から道具を取り出そうとした。
ボカッ
ドラえもんはまた吹き飛ばされた。
取り出そうとした道具が辺りに飛び散る。
「『ジャンボガン』じゃねえか。自分の道具で死んでもらうか。」
ジャイアンは不気味に笑いながら構えた。
 基地
のび太はその戦いをモニターで見ていた。
「やめるんだ。やめるんだ・・・」
のび太は小さな声で言った。
しかしもモニターに映っているジャイアンは引き金を引こうとする。
「やめるんだ、ジャイアアアン!」
のび太が叫んだ。
「ぐああああああ!」
ジャイアンが悲鳴を上げた。
「ハア、ハア、ハア・・・」
のび太は息を切らしていた。
「何故俺は敵の事を助けようとする言葉を使ってしまったんだ?」
のび太は自分の手を見た。
「のび太、我らには情はいらないという言葉を忘れたか?」
のび太の部屋にギラーミンが入って来た。
「ギラーミン・・・何しに来た?」
「連絡だ。このプリントを見ておけ。」
ギラーミンは机の上にプリントを数枚置いた。
「分かった。出て行くんだ。出て行かないと・・・」
のび太は銃を取り出した。
ギラーミンは部屋から出て行った。
のび太はモニターを見直した。
モニターにはドラえもんの有志が映っていた。
「(何故だ?心が揺さぶられる。戦い等、首領のゲームにすぎないのに。)」
のび太はモニターの画像に釘付けになった。
ジャイアンは引き金を引く時間も無く、『ジャンボガン』をマグマの中に落とした。
「肉弾戦しかないようだな。」
ジャイアンの目が本気の目になる。
バリン!
モニターが割れた。
「誰だ!」
のび太は銃を手に取った。
「首領からの命令だ。お前を殺すらしい。」
ギラーミンの右手には銃が握られていた。
のび太はプリントを手に取った。
「何する気だ?」
ピカッ
部屋が眩しくて見えなくなった。
目が見えるようになったのは一分位後だった。
「逃げたか。」
ギラーミンは笑った。
 裏山(B地点)
「裏山を逃げ回るか。」
のび太は汗だくになっていた。
ガサッ
「隊員か!」
兎がのび太の目の前を通り過ぎた。
「兎か・・・・」
ピカッ
のび太の視界が見えなくなった。
「ギラーミン・・・追い駆けてきたのか。」
「お前が世界の何処に行ってもいつでも分かるんだよ。」
のび太は銃を構えた。
ギラーミンもだ。
「ぐああああああああ!」
のび太は叫んだ。
「どうしたんだ?」
「(俺はここで同じ光景を見た事ある。戦ったんだ。そして戦った相手は・・・ギラーミン!)」
ピカアアアン!
「何が起こっているんだ?」
ギラーミンはわけも分からなかった。
のび太の体が光っているのだ。
「ギラーミン、一つ言っておく。俺は裏切り者では無い。お前達はただの敵だ。」
続く

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