第4章〜最終決戦〜



とある一つの星があった。そこには、今の地球とまったく同じ文明を持った人間がすんでいた。
その日、彼らはいつも通りの朝を迎えた。
ねぐせを直して、いそいで会社へむかう会社員、
ねぼうして、ベットから飛び降りて頭を打った学生、
妻にたたき起こされても熟睡するなまけもの、
地球の朝とまったく同じだった。
その「いつもどおり」が、この後、ある独裁者によって、叩き壊されるのだった。
会社員は、いそいでマイカーに乗り込む。
そして、道端のゴミ箱をひっくり返しながら国道へ飛び出した。
会社員「急がないと、また会社に遅刻する・・・・」
会社員は、大急ぎで車を走らせた。その時だった。
会社員「うわっ!」
なんと、会社員の前の大型トラックがいきなりブレーキをかけてきたのだ!
会社員「どわっ!」
ガチャーン!
会社員の車は、グチャグチャに壊れてしまった。
会社員「イテテ・・シートベルトしてて助かったけど・・・・前の車は何やってんだ!?」
会社員は、窓から顔を出すと叫んだ。
会社員「この馬鹿野郎!何をやってんだ!運転士出て来い!」
その時、トラックのなかから運転士があわてて出てきた。
会社員「おい、おまえ!なんでそんな危ない運転をやって・・って、おい!」
トラックの運転士は、会社員に目もくれず逃げていった。
会社員「シカトかよ!ったく・・いったい何だ?」
会社員は、車から出ると、トラックの前へと駆け寄っていった。
その時!
ドカアン!
会社員「うわああああ!」
トラックが一気に炎上したのだ!
会社員「あわわわわ、なにが起こっているんだ!?」
気がつけば、周りの人々は逃げまわっていた。
会社員は、混乱の街中を逃げ回った。
街は地獄絵図だった。
巨大な戦車がいくつも走り回り、車や建物を破壊している。
さらに、何万もの戦闘ロボットが、火炎放射器を使って人々を焼き殺し、
空を見上げれば何千の戦闘機が爆弾を降らし、
海を見れば何千の戦艦が向かってきていた。
街は火の海になった。
会社員は、人ごみの中で逃げ回っている間、いろんなものを見た。
どうしようかと、オロオロいている者、
焼き殺されていく子供、
子供とはぐれて、人ごみのなかを必死に探す母親・・・・
やがて、会社員やその他大勢の人は、ロボットと炎に追い詰められていた。
会社員は、人ごみに紛れて逃げてきたのだが・・・・
会社員は思った。
おかしい。人ごみの中に子供が一人も中に含まれていない。
これだけの人がいて、なぜ、子供が・・・・
そして、悟った。
子供が、邪魔だからか・・
子供は、不必要だからか・・
すると、装甲車がやってきた。
装甲車は、会社員たちの前で止まると、中から、ある子供が出てきた。
そう、スネオである。
ス「やあ、大人たち。君たちに、お願いがあるんだがね。」
「何だ!?」
人ごみの中から、誰かが叫んだ。
ス「それは、僕の手下になることなんだ。偉大なる僕に!一生仕える身になることなんだ!」
「そんなこと、誰がやるか!」
また、誰かが叫んだ。
その時だった。
ズギューン!
一発の銃声が響く。
「ぎゃあああっ!?」
叫んだ誰かが撃たれた。
ス「ふっふっふ・・・・僕に逆らうヤツ、邪魔なやつは、みんなこうなるよ!さあ、一人一人の言いぶんを聞こうじゃないか。まずは、おまえだ!」
スネオは、片っ端から問いかける。
やがて、会社員に問いかけた。
ス「さあ、君は僕に仕える?それとも、焼死体になる!?」
会社員「・・・・」
ス「さあ、答えろ!」
会社員「・・俺は・・・・お前なんかに仕えるかぁ!お前みたいな悪魔に!」
会社員は、思いっきりスネオをぶん殴る。
ス「くっ・・う、撃てえ!」
ドギューン!
会社員「グハアッ!」

やがて、街の火は消えた。
だが、こげた街には、人々の屍以外、なにもなかった。
街は、崩壊したのだ。
ここには、もう人はいない。
会社員も、息絶えた。
都市は、崩壊したのだ。




いつのまにか、宇宙にスネオの基地ができていた。
中では、今、会議をしているらしい。
「スネオ様、あの国の首都と思われる都市に攻撃を加えましたが・・手下になるものは、一人としていませんでした・・」
ス「くそっ、結局、燃料の無駄だった!」
「われわれのやり方が悪いのだろうか?」
「それだったら、われわれに喜んで仕えるように、新しいシステムをいれよう!宅急便とか、託児サービスとか・・・・」
ス「だめだめ!託児サービスなんかダメ!子供は足手まどい!」
「そう言う自分も、子供・・」
ドギューン!
ス「僕は子供じゃない!」
「スネオ様、攻撃した国の大統領から通信が!」
ス「マイクをもってこい・・電源入ってるか?あー、あー、こちら偉大なるスネオ様。何の用だ?」
大統領「おまえ・・よくも、私の国の国民を!どうしてくれるんだ!」
ス「うるさい!偉大なるスネオ様に逆らった罰だ!」
大統領「なにおっ!おまえは偉大なんかじゃない!悪魔だ!」
ス「なんだって!?僕は偉大なるスネオ様だぞ!スネオ様にそんなことを言ったものは、全て死ぬのだあ!」
大統領「・・・・やろう!戦争だ!明日、北緯○度、東経○度まで来い!通信終わり!」
ブッ
ス「ふっふっふ・・・・あいつらは、僕の戦力を、いまいちわかっていないようだ・・・・」
「そのとおりでございますね・・・・」
そして、次の日。
ス「よーし、出発だ!」
「オーッ!」

大統領「皆のもの!これは、悪魔を倒すための聖戦だ!心してかかれい!」
「オーッ!」

そして・・・・
ス「見つけた!あそこだ!」
大統領「あそこにいるぞ!砲撃!」
ドカン!ドカン!

ス「ふっ、砲撃ってのは、そうチャチにやるもんじゃないぜ。発射!」
ドガボーン!

「うわーっ!」
大統領「落ち着け!くそっ・・やつら、強力な武器をもってやがる・・・・」
「どうします!?大統領!」
大統領「今、ここでやつを倒さねば、世界中が危ない!やつを倒すのだ!」

ス「よし、もうそろそろ一斉攻撃だ!やれーっ!」
ドガガガガガガガガガガガガガガガ
ボガーン!

「ぎゃああーっ!」
「うわあっ!」
「おああーっ!」
大統領「くっ!もはや、これまでか・・・・」
「大統領!もうすでに、兵力の4分の3が奪われております!」
大統領「くそっ、もう、限界か・・・・」

ス「ひっひっひ、もうあいつらは、どうしようと死、あるのみ!」
「スネオ様、大統領から通信です。」
ス「何だ?・・おい、なんのようだ!?」
大統領「スネオ、おまえに頼みがある!」
ス「何だ!?」
大統領「もう、これ以上、攻撃をしないでくれ!」
ス「なんだって!?」
大統領「私は、死んでもかまわん!これ以上、国民に手を出さないでくれ!」
ス「いいだろう!それでは、大統領よ!僕のいるところまで来てくれ!」

そして・・・・
大統領「さあ、早くやれ!」
ス「いいだろう!・・射撃準備!」
チャキ
ス「狙え!・・・・撃てぇ!」
ドギューン!
ドギューン!
大統領の息は絶えた。

ス「ふっ、これで邪魔者はいなくなった・・・・攻撃続行!」
「ス、スネオ様!大統領とのお約束は・・・・」
ス「うるさい!偉大なるスネオ様は、なにをやっても良いのだ!」
「は、はっ!」
そして、国は明後日を待たずに、スネオによって壊滅されたのである。
ス「これが、我々の宇宙征服の第一歩だ!」
ス母「私たちも鼻が高いわ、スネちゃま。」
ス父「本当だなあ。この国が、我々のものになったなんて、信じられない!」
ス「やったね!」
この出来事は、星中を震撼させた。
そして、各国の軍隊が、無謀にもスネオに挑んでいって、跡形も無くやられていくのである。




やがて一ヶ月が経つと、もはやその星は、スネオの占領下となった。
スネオはその星に、「第1惑星」と名づけ、ここを本拠地にした。
やがて、スネオの話は、宇宙を飛び回り、銀河系全体がスネオを恐れた。
スネオの基地には、毎日のように、戦闘機が飛ぶようになった。
スネオは、おかまいなしに戦闘機をつぶしていった。
スネオは、最強を名乗るようになった。
ある日のことだった。
スネオが、占領した星のデータファイルを整理していると、突然、
ドカーン!
と、いう音がしたのだ。
スネオはびっくりして、コーヒーをひっくり返して火傷しながら、音のしたほうへ向かう。
すると、そこには4人が立っていた。
ス「し、しずかちゃん!それに、ジャイアン!のびた!出来杉!そして・・・・ドラえもん!」
ジ「ああ、その通りだ!」
ス「何で!何であの爆発に巻き込まれて!何故・・・・」
ジ「そんなことはどうでもいい!それよりスネオ!お前、人々を苦しめているらしいな!とっ捕まえてやる!」
ス「えっ!」
ド「かかれ〜!」
皆「うおりゃーっ!」
ス「わっ!」
ドデーン!
ス「ふう、よけられたぞ!あら、皆、頭をぶつけ合って気絶しちゃった。プッ、今のうちに・・・・」
スネオは、4人を台車に乗せると、脱出カプセルに入れた。
ス「皆、あの星に行って、僕の偉大さ、そして恐ろしさを思い知れ!」
スネオは、カプセルを星に落とした。
ス「あの星の僕の手下にかわいがってもらうんだぞ〜!」
そのまま、カプセルは流されていった。




4人の乗ったカプセルは、広大な野原の真ん中に落とされた。
偶然にも、カプセルにパラシュートがついていたので、みんなは無事だった。
ド「いてて・・・・ここは!?」
の「なんだか、殺風景なところだね。」
そのときだった!
ジ「うわあっ!」
出「どうした!?」
ジ「あ、あそこ!」
ド「うわっ!軍隊が!」
の「こっちにむかってる!」
し「どうしよう!」
ド「隠れろ!」
全員は、手近な岩陰にかくれた。
ド「こういうときは・・・毎度おなじみ、空気砲とショックガンで戦おう!」
ジ「破壊力は少ないが、しょうがない、これでやるか!」
ド「全員、同じひとつの目標に定めて撃てば、破壊力は抜群になる!ぼくの指示に従って!」
皆「わかった!」
軍隊は、ゆっくりと近づいてくる。
そして、ドラえもんたちと軍隊との距離が20mほどになったとき!
ド「あの戦車に空気砲標準!狙って・・撃て!」
ボボボン!
ドカン!
「うわっ!」
「戦車がやられたぞ!」
「なんだ!?」
ド「ひるんだぞ!今だ!右側の装甲車にショックガン標準!撃て!」
ビビビッ!
ズガガン!
「うひい!」
「戦闘工兵、前へ出ろ!」
ド「あの兵士の弾薬箱にショックガン標準!衝撃に気をつけろ!撃て!」
ビビビッ!
ドカーン!
「うわああああ!」
「落ち着け!そこの岩陰に敵が!」
ジ「ちっ!ばれた!」
ド「撤退だ!」
出「うわあ!」
し「はやく!」
の「待って〜!」
「いたぞ!あそこだ!」
ド「はやく逃げろ!・・あっ!」
なんと、みんな目の前には大きなガケがあったのだ。
ようやく見えるようなガケの底には、小さな川が流れている。
ド「なんてこった!逃げられない!」
ジ「ここで、あの軍を倒そう!」
の「無理だよ!5人だけじゃ・・・・」
ジ「じゃあ、他になにか手はあるのかよ!」
の「!・・・・」
そのときだった。
出「僕がここで軍を止める!その間に、みんなは逃げて!」
皆「えっ!」
ジ「なんてことを言うんだ!」
し「そうよ!出来杉さんをおいていくなんて!」
の「そうだよ、とても無理だよ!」
出「このままだと、みんな捕まってしまう!それなら、僕がおとりになったほうが・・・・」
ジ「そんなこと言うなよ!」
ド「いっしょに行こう!」
出「いやだ!」
ジ「くそおおおお!力ずくでもつれていくぞお!」
出「ごめん、ジャイアン・・みんな!」
出来杉は、4人に向かって空気砲を撃った。
皆「うわあ!」
みんなは、谷底に落ちていった。
出「さあ、スネオの軍隊!覚悟しろ!」

出来杉に吹っ飛ばされた4人は、谷底にむかって落ちていく。
ド「ひええ〜!」
の「ドラえもん!なにか道具を出してよ!」
ド「よし!・・毎度おなじみ、タケコプター!」
カチ
ド「のびた君、みんな!これを!」
カチ
カチ
カチ
ジ「ふう、助かった・・・・」
し「だけど、出来杉さんは・・」
ジ「あっ!出来杉!」
ジャイアンは、いきなり急上昇した。
ドラえもんは、ジャイアンを押さえつける。
ド「ジャイアン!どうするつもりなの!?」
ジ「決まってんじゃん!助けるんだよ!」
の「そんなことしたら、僕たちまでやられちゃうよ!」
し「そうよ!」
ジ「くっそお、くっそお・・・・」
ド「ま、いいよ。先を急ごう。」
ドラえもん達は、真っ暗な谷底を進んだ。
一方、出来杉は・・・・
出「くっそお!やってもやってもきりがない!」
「いまだ!熱線拳銃を撃て!」
ジャッ!
出「うわっ!」
出来杉は倒れた。
出「くくっ・・・・」
部隊のリーダー「ほう、なかなかの腕前だな。だが、もうすぐおまえの最後だ!」
出「くそおっ!」




やがて、4人はガケを脱出し、平原をつっぱしった。
ド「ようやく、あのガケから出られたけど・・・・」
の「このあと、どうする?」
ド「スネオのことだから、出来杉君のことを人質にとって、僕たちをおびき寄せるだろう。」
ジ「もしかしたら、洗脳して味方につけるのかも!」
し「どっちにしても、はやく出来杉さんを助けましょ。それから、スネオさんをコテンパンのケチョンケチョンのグッチョングッチョンに倒しましょう!」
みんなは、静香の言葉を聞いて少しゾッとなってしまったが、すぐに、
「オーッ!」
と、掛け声を上げた。
そのときだった。
ド「あ!あれは何だ!?」
ドラえもんの言葉に、全員がそっちを向いた。
なんと、モニターにプロペラがついたようなものが飛んできていた。
ド「スネオだな!」
モニターは、ドラえもんたちによってくる。
モニターに、スネオの姿が映る。
ス「ふっふっふ・・なんとか脱出したようだね・・」
ド「スネオ!」
ス「ふっふっふ・・・・その通り。」
野原に、スネオの不気味な声が響き渡る。
ジ「どこにいるんだ!姿を見せろ!」
ス「ふっふっふ、それは無理。僕は本部基地にいるんだ。」
ジ「くくっ!」
ス「さてと、君たちにはひとつ、ゲームをしてもらおう。」
ド「ゲーム?」
ス「ああ、その通り。このモニターの下から、地図が出てくる。その通りに行けば、僕のいる基地までいける。そして僕を倒せばいい。もっとも、君たちには無理だろうけどね。」
すると、モニターの下の細長い穴から、FAXのように地図が出てきた。
ドラえもんは、それを受け取った。
ス「それじゃあ、ゲームスタートの合図をしよう。ゲーム・・・・」
ド「!・・みんな!手近な岩陰に隠れろ!」
皆「!?」
皆は、岩陰に隠れる。
ス「スタート!」
その時!
ドガーン!
の「うわっ!」
ジ「ひえっ!」
し「キャッ!」
モニターが爆発した。
ド「やっぱり、こんなことがあるんじゃないかと思った。」
の「助かった・・・・」
ジ「ところで、これからどうするよ。」
ド「そうだな、とりあえず、スネオの本拠地に行こうよ。」
の「やっぱりね。」
ド「とりあえず、地図を見てみよう。」

ジ「おっし!この最短距離をたどろう!」
ド「ちょっとまった!スネオがわざわざ、こんな親切な、こんなおまわりさんみたいな親切なことするなんて、おかしいと思わない!?罠かもしれないよ!」
ジ「あ。」
の「と、いうことは、最短距離を避けて通ったほうがいいね。」
し「そういうことね。」
ド「それと、4人じゃ目立つから、二手に分かれよう。」
の「どうやって分ける?」
ド「それは考えてる。ペアは、のびた君とぼく。そして、ジャイアンとしずかちゃん。」
ジ「OK!」
ド「それじゃあ、ルートを決めよう。最短距離から離れたところがいいと思うけど。」
し「それじゃあ、私たちは川に沿っていくわ!」
の「それじゃ、僕たちは左の山を通っていくね。」
ド「よし、決定だ!この『てれぱしい』を食べてくれ!これを食べると、テレパシーで通信できるんだ!あと、静香ちゃんたちは僕のスペアポケットを持って!コピーした地図を持って。」
ジ「よし、出発だ!みんな、無事にスネオの本拠地で落ち合おう!」
皆「おーっ!」




その後、数日たった。ドラえもんたちは、山の集落にたどりついた。
が。
ド「うわあ!なんだ、この集落は!」
ドラえもんは叫んだ。
の「たしかに、これはひどい・・・・」
その集落は、崩れかかった建物と、古ぼけたテントでできた、ぼろぼろの集落だった。
二人は、『ほんやくこんにゃく』を食べて、近くの老人に尋ねる。
ド「あのお、一体、これは・・・・」
たずねられた人は、悲しい顔をして話した。
なんでも、スネオの軍隊がここを襲撃して、若い男をさらっていったらしい。
そして、抵抗したものを殺して、集落に火をつけたらしい。
さらに、山頂の鉱山を破壊してしまい、生き残った村人も貧乏になってしまった。
反逆をおこそうとも考えたが、戦える者も武器もなく、こまっているとのことだった。
ド「なんてことだ!」
の「スネオは、なんてひどいんだ!」
ド「なんとかしてあげたいけど、先を急いでいるからなあ・・・・」
の「そうだね。残念だけど・・・・」
二人は、思い思いに通りすぎていった。
ところが、どうやってこの山を越えるか、二人はわからない。
ドラえもんは、もう一度近くの老人に尋ねてみることにした。
ド「すみません、この山の向こう側に行きたいのですが。」
「向こう側へはいけません。」
ド・の「ええっ!」
「スネオの軍隊が来たときに、山道を崩されてしまった。」
ド「そんなあ・・・・」
「・・いや、まてよ!あそこは大丈夫かも!」
の「あそこって?」
「鉱山の機関車の線路なら、まだ残っているはずだ!」
ド「線路が残っていたのか!」
の「それじゃあ、さっそく機関車を用意しないと!」
「それなら、こっちにあるぞ。ついてきてくれ。」
二人は、老人についていった。
すると、建物の中に、小さな古めかしい機関車がほこりかぶっておいてあった。
「車庫の奥におきっぱなしだったのだ。他の機関車は、全て壊されてしまったからなあ・・・・」
ド「この機関車で十分です。ありがとうございます。」
の「ありがとうございます!」
老人は、ニコリと笑ってうなずくと、崩れかかった家にもどっていった。
の「ドラえもん、運転できる?」
ド「うん、この型なら運転できるよ。」
の「よおし!出発だ!」
ド「出発!」
ポーッ!
機関車は、甲高い汽笛を上げ、線路に入っていった。
機関車は、案外早かった。
ド「すごい!地球の機関車じゃあ、こんなスピードでないよ!」
の「はやいね〜!」
そのまま、機関車は猛スピードで走っていく。
つり橋を渡り、坂を上り、トンネルをくぐり、また坂をのぼり・・
そのときだった。
の「あっ!」
のびたが叫んだ。
それにつられるように、ドラえもんも叫んだ。
なんと、線路がちぎれていた。
機関車は、高速のまま脱線してしまった。
ド・の「うわああああああああ!」
機関車は、線路をはずれ、森に入り、そのまま道なき道を疾走していった。
やがて、機関車は谷底に到着し、止まった。機関車の石炭が切れたのだった。
のびたは怒って文句を言ったが、谷底に機関車の鉄橋が落下していたのを知ると、顔がみるみる赤から青に変わっていった。
後に、すでにここは山の向こう側であることがわかり、二人はほっとため息をついた。




一方、ジャイアンと静香は、川にそって歩いていった。
ジ「ふー、疲れた!一休みしよう!」
し「そうね。一休みしましょ。」
二人は、『グルメテーブルかけ』で昼食をとった。
ジ「やれやれ、この川はスネオの本拠地のほうから流れてるみたいだ。」
し「これじゃ、カヌーもつかえないわね。」
そのときだった。
近くの茂みが、ガサガサとなる。
ジ・し「!」
二人は、その茂みからさっと離れた。
ジャイアンは、茂みにゆっくりと近づく。
そして!
ジ「やーっ!」
ジャイアンは、茂みに飛びかかる。
どかっ!と鈍い音がして、それと同時に、ジャイアンが茂みの中に隠れていたものを引きずりだした。
し「あら、これって、人間じゃない!」
ジ「あっ!」
し「とりあえず、手当てしましょう。『お医者さんカバン』!」
静香は、その人の手当を済ませた。
そして、その人から話を聞いた。
なんでも、スネオの軍隊がじぶんの住む村に襲撃をかけて、食料を全てとられてしまったらしい。なので、そのテーブルかけをもって、村にきてほしいとのことだった。
ジャイアンと静香は、その村に行くことにした。
村に着くと、二人は大歓迎を受けた。
だけど、なによりも歓迎されたのは『グルメテーブルかけ』だろう。
二人は、スネオの本拠地に向かっていることを村人に話すと、
「『グルメテーブルかけ』とモーターボートを交換しよう。」
とのことだった。
二人は、快く取引を認めた。
そして、村人たちに別れを告げ、ボートにのってスネオの本拠地へ向かった。
ところが、後に森が分厚い雨雲に包まれ、嵐になった。
ジ「うひゃーっ!」
し「キャッ!」
モーターボートは、右に左に、大きく傾きながら川をすっ飛ばす。
ところが、ついにモーターボートは、転覆してしまった。
だが、二人とも救命具をつけていたので無事だった。
二人はなんとか岸に上がり、しばらく大きな木の下で休んでいたが、すぐに嵐はやんでしまった。
ジ「よーし、スネオの本拠地まで、がんばって歩こう!」
し「おーっ!」
やがて、二人は森の出口にたどり着いた。
 

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