地球が侵略された inドラえもん

 

 

ドラえもんが、未来へ帰って何年経ったんだろう・・・?

 

ドラえもん。君は知っていたの?この世界になると・・・。

 

きっと、ドラえもんの未来はこんな戦争はなかった筈だよね。

 

きっと、その時代の僕は、普通に学校生活をしていて、普通に静香ちゃんとも仲良くしてて・・・

 

きっと普通の生活をしてたんだと思う。

 

でも・・・これはもう、普通じゃないよね・・・。

 

「のび太さん、出撃してくださぃ」

「のび太さん、あなたならできるわ」

ひ弱な声と聞きなれた声がする。オペレーター係のみくるさんと静香だと思われる。

 

「のび太!早く来なさい!たださえ遅れを取ってるんだから!さっさとしないと罰として緑色の火星人が」

「お前はいいから。まぁのび太、援護頼む。せいぜい背中には当てないでくれよな」

「おい、のび太!早く来い!!」

「後ろ撃ったらただじゃおかねぇぞ!」

「だ〜。早く来てくれ!敵が多すぎる!」

仲間の声がする。

ハルヒ、キョン、圭一、そして・・・ジャイアンとスネ夫。

みんな、僕の友達だ。

 

ドラえもん。僕はもう、あの時みたいに君の力を借りずに歩く事ができるよ。

 

だって、僕には・・・

 

「野比のび太!ザンダクロスMk.Uで出る!!」

 

僕には・・・仲間がいるんだもの。

 

俺は、高校生になった

 


 

第一話「日常」

 

「ドラえもん・・・行っちゃうんだね・・・」

小学校の卒業式が終った体育館の外、まだ外は雪こそ無いが、寒かった。

 

「うん」

青い空、その下では青い後姿が黒い穴の前で立ち止まっていた。

「ごめんさない・・・あなたが小学校を卒業したら、未来へ帰る事になっていたの・・・」

その隣には黄色のかわいらしい姿があった。

「ドラちゃん・・・」

「ど、ドラえもん〜・・・ぐすっ」

「ドラえもん・・・」

静香ちゃん、ジャイアン、スネ夫の順に青い姿の名を名残惜しそうに告げる。

 

「ドラえもん・・・」

僕は、そう言った。

 

「・・・」

青い後ろ姿が心なしか無言で震えている。いや、確実に声を押し殺して震えている。

目が霞む。涙で後姿が凝視できないでいる。

 

「僕・・・大人になったら!もっと、もぉぉおおおと勉強して!偉く!なるから!!!」

なぜ、こんな事を言ったのか。なぜ「いて欲しい、行かないで欲しい」と言えなかったのか。

分からない。いや、既に答えは出ている。当時も薄々気づいていた筈だ。

ドラえもんが着てから、僕は変ったのだ。

 

ドラえもんが着てから、色々な経験を積み、既に大人以上の精神を獲得していた。

 

だから、もうドラえもんなしで歩ける筈だった。でも友達という絆はそれを拒もうとする。

 

もっと傍にいたい。

 

そう、思っていた。

 

だから、あれでよかったんだ。

 

最後に、彼は言った。

「のび太君、宿題、忘れちゃ駄目だよ」

それは、小学校の一番の思い出だった。

 

それから、中学を経て、高校へ進学した。

小学校では打って変わり、成績は常に上位三位以内。

一位はもちろん出来杉、二番は静香ちゃん。そして三位は僕だ。

僕は静香ちゃんと一緒に都心の高校へ進学した。

ジャイアンとスネ夫は違う高校へ進学、出来杉は東大狙いの高校へ進学した。

今では時々町で見かけたり、駅であったりするけど、あんまし会話をしていないなぁ・・・。

 

でも、あの時の記憶はいつもあのまま。だから、それでいいんだと思う。

 

「ふぅわぁ・・・」

ここはいつもの都心行きの電車。

時間的に大変混雑している。

しかし、今日はアクビを付ける程の余裕があった。

「昨日、遅くまで起きてたの?」

静香が尋ねる。

「いや、ただ単に眠いだけ」

「十分寝たんじゃないの?」

「ううん、昔みたいに昼寝の法則だと思う」

僕と静香は毎日、できるならこういう会話をいつもしている。

 

「あ〜。のび太君と静香ちゃんだ〜」

そうこうしているとどうやら厄介な連中がやって来た。

「あ、レナと圭一・・・」

僕は正直、僕は礼奈が苦手だ。

「あう〜。二人ともかあいい〜お持ち帰り〜」

どうやら、朝からご機嫌らしい。

「おい、レナ。少し落ち着け」

それをいつもの事ながらうまい具合に静止させる圭一。

「なんで私とのび太さんが可愛いって言うの?」

静香が不思議そうに言った。

 

「だってさ〜。朝からカップル同士くっついてさ〜。そこがかあいいんだよ?だよ?」

「あぁ・・・そうなの・・・」

あまりの返答理由に、さすがの静香もヒキ気味である。

「あ〜・・・じゃあ、立つか・・・」

僕はなんとなく立つ。

「え〜。立たなくていいよ〜そのままでいいのにぃ〜」

「おい、レナ。だから落ち着けって。学校着けば可愛い物は腐るほどあるんだから、少しは我慢しろ」

「う〜・・・」

圭一に静止され、残念そうな声を上げる礼奈。

流石は魔術師と名乗るだけの働きをする圭一でもある。

 

二人は竜宮礼奈と前原圭一。山奥の方から通学しているとの事。

竜宮礼奈はかわいい物には目が無く、とにかく発見したらお持ち帰り〜と言いながら持ち帰る癖がある。が、その成功率は物体では90%、猫などの小動物類は60%、人間などの大型は10%以下だといわれる。(圭一談)

また、みんなにレナと呼ばせている。

前原圭一は通称「口先の魔術師」といわれる程、口が達者で頭の回転が速い。しかし、料理は下手で、家を火事にしかけたらしい。

また二人は「野鳥観察会」のメンバーで、よく鳥の観察をしている。

が、よく考えても部活とは違う事をしているのが目立つ。

 

そしてこんな会話をして次の駅へ付いた。

この駅は都心と田舎をつなぐ、いわば中継地点の駅となり、人の行き来はとても多い。

僕達が通っている高校へは乗り換えなくてはいけない。

 

走りながら電車を乗り換えるのはある意味、スリルがある。と、レナは言う。

 

「ふぅ・・・」

僕達は電車に乗り換えることに成功し、僕は息を着いた。

「おぉ、レナじゃん♪」

すると、明るい声がした。

みると、背の割に髪が驚異的に長い女子がいた。当然服装はウチの高校と同じだ。

「こなちゃんだー」

あぅあぅとオプションとして聞こえるデレ状態のレナ。

彼女の名は泉こなた。

ウチの高校屈指のゲームプレイヤー・・・というか、オタクである。

女子で、しかも重度のオタクなのは今まで見た事がない、というか女子にオタクはいないと思っていた。

「ういーす」

レナがこなたの所へ行くので、釣られて僕達も動く。

「レナちゃん、おはよー」

こなたの隣にいるのは柊つかさ。

見た目も中身も天然。時々ヒドイ事をポロリとこぼす時も在るが悪気はないらしい。あったらあったで嫌だけど。

「おはようございます」

「おはよ、レナに静香に、圭一とのび太・・・だっけ?」

すると近くにいた二人、高良みゆきと柊かがみだ。

高良みゆきはつかさに負けず劣らずの天然だが、こちらは頭が良く、家も金持ちらしい。けどスネ夫のように自慢する事などはなく、むしろ遠慮するタイプである。

柊かがみは、柊つかさとは双子で、かがみはその姉である。僕達とは違うクラスだけどこなた達とは仲が良く、良くこっちのクラスに来ている。

 

計8人で、しかも電車の中という事で大分狭い。

 

「今日は皆と一緒だね」

つかさが言う。

「そうだな。しっかし狭いな」

「電車の中だもん、しょうがないわよ」

「でも、かがみん、実は脳内で圭一×のび太の修正が・・・」

「ちょっ!んな訳あるかッ!!」

「あ〜怒った〜♪」

「うう、まさか、かがみんは噂に聞く腐女子?」

「ううっ、否定できない・・・」

「腐女子のかがみんも、かあいい〜お持ち帰りぃ〜」

「ちょっ!電車で抱きつくな!つーか否定できなくてものび太はないッ!絶対ないッ!」

「という事は圭一とは・・・」

「それもないッ!!」

 

にぎやかである。

しかし残念ながら話の内容が難易度すぎる為、解読不明言語があるが、こなた曰く「知らない方がいいかもよ?」と言われたので知らない方が良いと思う。

それにしても平和であり、賑やかである。

かつての友達が離れ離れなのは悲しいが、今は今の仲間が居てくれる。

仲間に依存してる。って言ってしまえばそうなるけど・・・でも、大切な事だよね。仲間が居てくれるって事は・・・

ねぇ?ドラえもん?・・・君が居なくなっても、僕は・・・

 

「・・・のび太?大丈夫?」

「あ、うん。大丈夫。ちょっとドラえもんの事をね、考えてたんだ」

「そう・・・ドラちゃん、今頃どうしてるかな?」

「さぁ・・・でも、この青空を見てるといいね」

「ええ、そうね」

 

東京の青空の下、今日も平和に、そして賑やかに電車は行く。

 

・・・で、数分後、電車はのびた達の高校のある駅へ着いた。

そこではのび太と同じクラスの桂言葉と合流した。

 

桂言葉、軽度の男性恐怖症で、みゆきと同じお金持ちだが、みゆきと同じで自慢する事もなく、またレナやこなたと一緒にいる事が多いため、最初は暗かったが今では大分打ち解けている。

何でも恋人と一緒に入学したが、その恋人は実は同じく入学した幼馴染の女子と二股を掛けていたらしく、入学の際にその事がバレて、二股掛ける奴は学校来るなと学校は言って、その悪い恋人と幼馴染は退学されてしまった。が、何故か言葉はお咎めがなかった。

別にそれが不満である訳ではないし、むしろそっとした方がいいかもしれない。彼女だってツライんだろうし。

と、のび太は考えたが、何故かそう思ったとき、静香の視線が気になった。

 

で、その後も高校へ続く坂道を歩いたが、そこでもクラスメートがいた。

今日はやけに遭遇率が高い。何も通学路で出会うこともないのに、教室に行けば嫌でも会えるのに。

そんな愚痴をこぼしつつ、やはりキャラ紹介は続く。

 

「あら、アンタ達、やけに団体で来てるのね」

「ぬぅ、ハルヒ!ここで会ったが100年目・・・!」

「悪いけど、そういう事は教室でやりましょう。できれば放課後、ゲーセンで」

こなたはハルヒを見るにビシッと格闘キャラのポーズなのか、構えた。

しかし、先を急ぐらしいハルヒはそうあしらうと颯爽とはや歩きで上っていった。

「ぐぅ、ハルヒめ・・・私でもキツイこの坂を淡々と登るとは・・・」

「アンタの場合は部活してないでしょうが」

「ぅ・・・でも、ハルヒも運動部じゃないのに運動できるよ?」

 

彼女は涼宮ハルヒ。この高校の近くに住んでいて、中学もここあたりらしい。

とにかく、イロイロと変っている。

入学した当初は宇宙人や異世界人がいたら名乗り出るようにと衝撃の証言をして、何故か全ての部活に入り、しかも全て辞めている。

それどころか、入学当初は髪がこなた並に長く、日によって形が違っていた。

しかし今では短髪にして、部活は「SOS団」なる奇妙な部活を立ち上げてしまっている。

構成員は・・・

「よう、のび太と圭一にこなたとレナ達か・・・すまん、またハルヒがなんか言ったか」

「ううん、またゲーセンやろって言っただけだし」

「そうか、なら良いんだ、俺はハルヒに言われてるから急ぐぞ」

そういうと、その男子は駆けていった。

 

彼はハルヒが立ち上げたSOS団なる正体不明な部活の構成員の一人、名前は・・・忘れたけど、みんなからキョンと言われている。

他にも、2年生や一年の別のクラスにいる長門有希という女子と、古泉一樹という男子がいる。

彼らは、一体どんな活動をしているのか不明だが、来る夏休みには合宿をするらしい(本人談)

しかし、よくレナと圭一の所属している野鳥観察会や無所属のこなた達とよくゲーセンにいってる事から、やましい事はしていないらしい。

しかし、ハルヒ自身の事だが、ハルヒは言葉の恋人が二股を掛けていると知った時に

「二股掛けるだなんて男として最低な行為ね。その幼馴染も幼馴染よ。きっと裏であんな事やこんな事をして、言葉ちゃんからそいつを奪ったに違いわ。その男と幼馴染を断固として率直に迅速に退学させた方がいいわ。これ以上そんな奴がいたら被害が広がるだけだわ」

と、言っていた。その時は単に女子としてのポリシーというか、直感で言っていたかと思った。きっとみんなもそう思ったんだろう、そして、その言葉の恋人とその幼馴染は退学され、言葉はお咎めなしだった。

当然なのかもしれないけど、僕にはどうもハルヒが言った通りになったと思ってしまう。そればかりか、何故かは知れないけど、何かがハルヒにはある。何か特別な能力みたいな。超能力なのかもしれない。子供の頃、そんな事もあったし。

 

でも、そんなこんながあっても、僕はこの時間は結構楽しいし、満足している。

 

昔は昔、今は今。

 

僕はそう思って生きてる。

 

ドラえもん、別に君を忘れるわけじゃないよ。

 

僕は、絶対君を作ってみせる。・・・出来るかわからないけど・・・

 

だから、その時まで、少しのお別れさ。

 

 

 

青年は、学校の校門前から見える街の全景を見てそう思った。

 

その後ろには、巨大な学習施設『陵桜北総合学園』(りゅうおうきたそうごうがくえん)がある。ここは東京でもベスト5以内に入る巨大な高校である。

元は古い学校であったが、とある大企業が改修費用を前面負担するという事件が起こり、このような大きな高校へとなったのだ。

 

そして、そう思ったのび太は向きを変えて、校舎の中へと入っていった。

 

それは夏休みが待ち遠しい、夏の初めのある日であった。

 


 

第二話「疑問、そして」

 

 

僕は時々思う。

 

つくづく、僕の知り合いには女子が多い。

 

その中でも、涼宮ハルヒは何かがあると思う。

 

ていうか、今と入学当初とは、雰囲気が違う。

単に皆まだあの時は馴染んでなかっただけかもしれないけど

 

雰囲気が違うその1 言葉さんの様子が変った。

この時の言葉はとにかくやばかった。

何がヤバイというと、本当に目つきがやばかった。

こう・・・殺意というか、なにか、重苦しい負のオーラを発していたような気がする。

やっぱり恋人が浮気していて、しかも相手が同じ友達で、退学されたのがとてもショックだったんじゃないのかな・・・

でも今じゃ、みゆきさんとかと良く喋ってたり、時々他の女子とも仲がいいらしい。

よく考えたらこれはハルヒがらみじゃないや。

 

雰囲気が違うその2 レナと圭一の雰囲気が変った気がする。

これはハルヒが絡んでるんじゃないのかな?

レナ達がハルヒ達のSOS団を丸ごと地元(東京都の山の方)の雛見沢村に「綿流し」という祭りがあるので招待したらしい。

それから、なんだか二人の雰囲気が変ったような気がする。

前はなんだか、なんとも言えないようなオーラみたいなのがあって、近寄りがたいような気がしたが、それからというものの、それがなくなった。ような気がする。

 

雰囲気が違うその3 SOS団の長門有希がなんか気になる。

別に好きとかそういう恋愛感情じゃなくて、何か懐かしいような気がする。

なんとなく、あのリリルと同じような雰囲気を持っている・・・気がする。

 

リルル。それは忘れもしないあの頃の思い出。

全ては南極でザンダクロスのパーツを持ってきて、鏡の世界で組み立てたのが始まりだった。

ザンダクロスとリリルはロボット達が住む星「メカトピア」が地球侵略の為の前線基地建設の為に送り込んだものであった。

僕らはリルルと一緒に、メカ軍団と戦い、そして勝った。

その後、リルルは天使となった・・・

最初にリルルと会った時に感じた「何か」と長門と最初に会った時に感じた物は、共通しているような気がする。

・・・もし、長門がロボットなら、それを従えているハルヒは一体なんなんだろうか?神様か何かなんかじゃないだろうか?

 

・・・そんな、事を考えている時。世界はトンデモない事が起こっていただなんて、この時の僕は考える事ができなかった。

 

 

東京 某ビル

 

そのビルは、世界でも有数を誇る程の企業が建てたホテルで、主に各大手企業や国の重役との接待や会議などに使用され、無論宿泊機能も充実し、都内有数の設備を誇っている。

 

そんな一般人は入ることも、近づく事もできないようなホテルの、しかも屋上近くで、そこは東京の絶景が見れる事で、そこに泊まれることが許されるのはかなりの大手企業の社長か国の首脳、もしくは大臣、英国などの王族ぐらいしか泊まる事が許されないだろう。

 

そんな超高級ホテルの、ロイヤルスイート(まるでマンションの一室並みの部屋のでかさ)で、明らかに未成年が大半を占め明らかにどこぞの首脳や社長とは思えない服装で、明らかに徹夜で酒を飲み続けた宴会後のような有様になっていた。

 

「う〜・・・久しぶりに飲みすぎたぁ〜・・・」

10人は酔いつぶれているその部屋を背に、一人の少女が向かいの部屋へ頭を抱えながらトボトボと歩いて来た。

その少女は、紅と白で構成される巫女装束をまとっており、髪は長いが、どうやら酒の飲みすぎで乱れている。

「さすがのお前もここの酒はキツかったか?」

ここは先ほどの部屋と打って変わり、本来のあるべき姿のままであった。

その部屋のダイリングルームにて、テーブルには明らかに向かいの部屋の酒のつまみのオコボレと思われる食べ物があり、テレビが着いていた。

外国の「車がひっくり返るト爆発する系」の映画のワンシーンらしい光景である。

しかもそれを行っているのが女性で、しかも片手には見劣りするが、清涼水のペットボトルが握られているのでまさしく映画のワンシーンである。

 

だが、それを行っているのは、明らかに未成年。というか少女であった。

 

「ええ、チューハイとか、ビールとか、みんなアルコール度数が低いから、ついガバガバ飲んじゃて・・・」

赤と白の巫女服をきている少女が頭をボリボリ掻きながら、テーブルに着いた。

「だよな。私も辛うじて抜け出せたからたすかったぜ」

金色の短髪、そして黒と白の服、ここに黒いトンガリ帽子があれば魔女そのものであったかもしれない。

「抜け出すって・・・単に場所を変えただけでしょ」

「いやぁ、あいつらが寂しがってると悪いし」

「寂しいって・・・一人しかいないじゃない。他は今までも一人でなんとかできたでしょ?」

「ああ、でも、あいつは私がいないと何するか分かったもんじゃない。来て見たら包丁で刺されてた。ってのは嫌だしな」

「刺すって・・・ツンデレでしょうが・・・あれは。なんで急にヤンデレに・・・」

「まぁ、いいじゃんかさ」

二人はそんな会話をしていた。

「あら、貴方達、ここにいたの?」

ふと、気がつくと一人の少女が立っていた。

紫の服に金髪で長い髪。そして部屋の中だというのに卍傘をさしていた。

「あら、お帰り」

「ただいま。ってなに私抜きで宴会やってるの?」

「いや、なんか話の流れで急に宴会騒ぎに・・・」

「まったく・・・あの式神・・・私に知らせないで宴会楽しんで・・・」

「まぁいいじゃんか。ま、座れよ」

紫の卍傘をたたんで、少女は座った。

「・・・そういや、あのブン屋は?」

黒い金髪の魔女もどきは思い出したように言った。

「新兵器の写真取るって従軍してったわ。これが噂の従軍慰安h」

「それはちがうと思うけど」

紫で金髪で長髪の少女が言おうとしたところに紅白の巫女がツッコミを入れる。

「ふぅん、で、どこに?」

「そうねぇ・・・南の島の海・・・って所かしらね」

「そこまで行く意味はあるの?」

「あるわ。私たちや私たちのやってる事はまだ公にはできない。というか、公にしたら何かとうるさくなるしね、そこ辺りなら誰にも見られずに性能が出せるわよ」

「だといいんだけどね」

 

「ああ、スキマ妖怪、こんな所にいたのね」

ふと声がすると、ドアの所に一人の女性がいた。

その女性は20代過ぎだが30歳まではいかないといった感じで銀色の髪でやや長髪であった。服装は赤と黒、もしくは限りなく黒に近い青で、スカートの右が赤、左が藍色、服のところがそれとは逆になっている。帽子は赤い十字があるので看護婦かなにかなのだろうか。それにしては色違いもいい所である。

 

「いきなりそれはないんじゃないの?」

銀色の髪で看護婦もどきの発言に気分を悪くしたように紫で卍傘をもっている少女が言った。

「ごめんなさい。でも、たった今オーストラリア沖で金属の塊が落下したそうよ」

そう看護婦もどきが言った。

「あなたのせいじゃないわよね?」

「私じゃないぜ」

紅白の巫女が魔女もどきを疑うがすぐに否定された。

「それは・・・本当なの?」

紫で卍傘を持つ少女が驚いたように看護婦もどきに聞く。

「ええ、それが私たちの敵なのかはわからないけど、落下したってのは本当みたいね。ま、前者の方も多分当たりだと思うわ」

看護婦もどきは自分の髪が気になるのか、いじりながら喋った。

「それで民間のニュースは?」

紫の少女がさらに聞く。

「大体こんなもんじゃないのか?」

魔女もどきがテレビを指差す。

ちなみに、この部屋はカーテンが閉まっている為、薄暗い、しかも蛍光もつけず、テレビが着いているので、非常に目が悪くなりそうな見方である。それ以前に人間としての生活が怪しくなるものである。

とにかく、そんな状況であり、魔女もどきはテレビに映る映像を指差した。

 

テレビの音声に耳を傾けると

『今日未明にオーストラリアの南沖にて、金属らしき物体が落下。現在オーストラリア軍とその関係者が詳細を調査中との事、詳しい事が分かり次第、続報をお伝えします』

であった。

 

「・・・忙しくなるわね」

紅白の巫女が次の話題に移るニュースから目を離すとそう言いこぼした。

「そうね」

「だな」

「ええ」

その場の三人は口を揃えて言った。

 

 

 

一方、僕らはそんな事も知らずに普通の学校生活を送っていた。

 

「糸色望せんせー。親から昨日の手紙の返答の奴もって来ましたー」

陵桜北総合学園 教室

 

こなたがホールルームが終った時に担任に手紙を手渡した。

「こなたさんが手紙をじきじきに持ってくるとは・・・なんという不振な行為」

「んなっ、なんて失礼なっ、私だってたまにはしっかり提出しますよ」

「そうですよね、っていうか提出期間ギリギリなんですが」

「気にしない気にしない」

「とういう事で皆さん、この『剣道部の全国大会応援』の紙がまだの人は名乗り出てください。行かない人もできるだけ強制提出ですから」

しかし、名乗り出る者はいなかった。

 

「名乗り出てくださいといっても名乗り出ない学園生活に絶望したッ!」

と、言って嘆いた。

「というか、先生、単にみんな出しただけじゃないでしょうか。私いつも遅いし」

とこなたはフォローする。

「確かにこなたさんの言うとおり、単に合計を出してないだけかもしれませんね」

と、納得する糸色望であった。

 

「今日の望先生、やけにテンションがおかしいねー」

「多分、先生とこなちゃんの事だからまたネットゲームで嫌な事があったんじゃないかな、かな?」

教卓から遠い所、しかし教室内の真ん中あたりでレナとつかさがそんな事を言っていた。

 

「ハルヒ、お前は『剣道部の全国大会応援』の奴を出したのか?」

「もちろんよ、あんなの出された次にもう出したわよ」

「そうか」

「でも、いまどき剣道部の全国大会に誰が応援なんかいくのよ」

「それは剣道やってる奴に失礼なんじゃないのか」

「いいのよ、ウチの高校の剣道部の大将、あれ誰だとおもってるの?」

「しらねーよ」

「三年の高町なのはよ、あいつかなり強いんだから」

「そんなに強いのか?」

「ええ、他の高校じゃ『陵桜北高の悪魔』だとか『守護神』だとかイロイロ恐れられるんだから」

「お前、立ち会ったのか?」

「ええ、あらかたの部活に入る時にね。二年は楽勝だったけど三年からキツくなって、副将倒すだけでも結構骨だったわ。さすが、他校に恐れられるほどね」

「全国大会レベルの相手に、副将までたどり着けたお前が恐怖の対象になるぞ」

「うるさいっ」

「で、勝ったのか?そのなのはさんに」

「いいえ、顧問の先生が来て打ち切りになったわ。でもいくらあたしでもあれは勝てなかったかもね」

「(ハルヒでも勝てないとなると・・・長門ぐらいしか勝てる奴がいないじゃないか)」

「ねぇ、何話してるの?」

すると、俺達がそんな話をしていたら、いきなり偉い美人が仲に割って入ってきた。

 

「朝倉か」

「ええ」

朝倉はにっこりと笑った。

そういや、ここにもいたな。長門の変わりが。

それにしても、この笑顔を見ると、どうしても古泉を思い出してしまう。恐らく同じような役割なのだろう。組織も情報思念体も笑顔キャラが必要としたのだろう。きっと。

しかしこちらの笑顔はいい。古泉より100倍は。

「剣道部の話を」

「そうなの?でもたまにはテニス部の話もして欲しいな」

「テニス部って、確か男子が強いのがいたわよね。どうでもいいけど」

朝倉がテニスの話をするとなると、朝倉はテニス部なのか?ウチの高校は男子と女子に別れているから、どっちの話をしているのやら。

 

「涼宮さんは男子の方と対決したって話だけど、どうだった?」

「ええ、したけど、ただ単に球が速いだけでなんの事はなかったわよ。慣れれば誰でもできるわよ」

早いだけって・・・噂では「部長とエースがやるスマッシュはコートにヒビが入る」って噂だが・・・

 

・・・と、こんな具合などこにでもあるような高校の普段の会話風景であった。

 

え?のび太がでてない?きにするな。そもそもこんなに個性が強いキャラ達にのび太が対抗できるわけがないじゃないか。

多分、きっと次回も出ないな。うん。

まぁつなぎの部分がのび太音声だからきにするな。

 

続く


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