注:この小説はTRPGと呼ばれる、文章形式のRPGのログを小説化したものです。
  本来の小説とは形態が大きく異なっておりますのでご了承ください。 by 管理人 サイボーグ和クロ



序章 スネ夫の無敵砲台〜新約〜

ゲームマスター:雷蔵
のび太役:和クロ

※ゲームマスターはその他の出演者も兼ねる


いつもと変わらぬ空き地、太った少年と帽子の少年が本を読んでいる。だが、そこへ小さな影が現れる。

スネ夫「よう、面白そうなの読んでるな。僕にも見せてくれないか?」
少年1「ス、スネ夫!! いや、これはこの後ジャイアンに見せる約束で……」
スネ夫「へぇ、ジャイアンに見せるのか。ふぅん……じゃあ、今から一発……」
少年2「いやいや、とんでもないよ。ほら、貸してあげるよ」
スネ夫「最初から素直にそういいなよ。じゃ、借りていくよ」

二人をその光景をなにやらいぶかしんでいる2人の影があった。
おなじみドラえもんとのび太である
ドラえもん「最近妙だな。スネ夫があんなことを言うなんて… のび太君、どう思う?」
のび太「その分何か力をつけたんだろうか。ジャイアンにも勝てる程のとんでもない…… それが権力か腕力かはわからないけれども」
ドラえもん「なるほど、そう思うよね? とりあえずジャイアンのところへ言ってみよう」

2人はジャイアンのところへ向った。
ジャイアン「なんだと? スネ夫がこの俺を差し置いて? 許さん、最近調子にのりやがって。成敗してやる!!」
ジャイアンはバットと犬用の鎖を持って行ってしまった。
のび太「とりあえず後を追ってみるか」

ドラえもんをつれてジャイアンの後を追った
道路のど真ん中でスネ夫とジャイアンが口論の真っ最中だ。

ジャイアン「おい、スネ夫。随分と調子に乗ってんじゃねぇか。今日という今日は許さねぇ、お前に一発こいつで……」
ジャイアンは犬用の鎖をジャラリと鳴らした。
スネ夫「へぇ、僕に対してそんな立場をとるのか、いいのかな…」
スネ夫はレーザーポインターのようなモノをポケットから取り出した。
ジャイアン「んなモンがなんだってんだ。こいつを喰らえ!!」
ジャイアンは鎖をまるで鞭のように振り、スネ夫の足を執拗に狙う。

ドラえもん「ね、ねぇ。なんだか危なそうだけど…… 止めたほうがいいかな?」
のび太「いや、止めに入ったら僕たちも危ないかもしれない……」
ドラえもん「どういうこと?」
のび太「説明するより見ている方が速いかも……」

スネ夫はずっとジャイアンをレーザーポインターで照らしていた
ジャイアン「ちょこまかと逃げやがって、だが、こいつで終わりだ!!」
スネ夫「……二番副砲、三番副砲、よし。主砲『アロンタイト』よし。『ランスロット』発射(ファイヤー)!!」

突然ジャイアンのバットが根元からボキリと吹き飛ばされる。同時にジャイアンは左手の甲を押さえ、鎖を取り落としてしまう。
そして追い討ちをかけるかのように大爆発が巻き起こり、収まった後には黒焦げになったジャイアンが居た。

スネ夫「僕に逆らった奴は皆こうなるんだ。そこの2人もわかったな?」
のび太「!?」
ドラえもん「スネ夫くん、君のその力は……」

スネ夫は無言で去っていった。
 
所変わってのびたの家

ドラえもん「おかしい、どうもおかしい。何でここ最近、スネ夫の奴が威張りだしたんだ? 逆らえば謎の大爆発…… この事件の鍵は……のび太くん?」
のび太「ギクリ」
ドラえもん「……何か隠していないかい?」
のび太「何のことやらさっぱり。あはは、ははは」
ドラえもん「……嘘だッ!!」
のび太「!!?」
ドラえもん「あのレーザーポインターの形はどう見ても未来の道具だ。この世界には僕以外には未来から来た存在は無い!!したがって、未来の道具を提供できる立場の者は、のび太君。君しかいない事になる……さあ、知っている事を何もかも話してくれ」

のび太「……実を言うと、ちょっと前にスネオが大そう酷くいじめられていた時期があったのさ。そしてついにこの間、いくらでもお金は出すので未来の道具をくれと押し掛けてきたんだよ。丁度その時、部屋にペンドラゴンとか言う会社のカタログとか注文用紙があって…」
ドラえもん「ちょっとまって、ペンドラゴンだって?」
のび太「そう、ぺんドラゴン」
ドラえもん「まさか、『ペンドラゴン・ファイアアームズ』?」
のび太「そういうことみたいだ。そんでもって、いくつか品物を買っていったんだよ」
ドラえもん「……何を?」
のび太「たしか無欠勤放題とか、ナイロンテーブル型スロットマシンタイプ、とか言ってたような……」
ドラえもん「……無敵砲台、ナイツラウンドテーブル型、ランスロットタイプ……えらいことをしてくれたな!!」
のび太「うえあっ、何だってそんなに大騒ぎするのさ?」
ドラえもん「ペンドラゴンファイアアームズって言うのは未来の兵器会社だ!!」
のび太「平気会社?」
ドラえもん「武器とかを作ったり売ったりしている会社だよ。僕のところには要りませんって言ったばかりなのに…」
のび太「ぶ、武器? ってことはあれは戦争で使うような…」
ドラえもん「ああ、そうだ。そして無敵砲台というのは本来は軍用の支援砲台で、ナイツオブラウンド型というのはペンドラゴン社の中で特に高水準な型で、ランスロットって言うのは実質的なナンバー2のタイプなんだよ」
のび太「シエンホーダイ?コースイジュン?ジッシツテキ? 何はともあれ凄いらしいことは何となくわかった」
ドラえもん「ああ、もう、すごいというか敵に回ったら恐ろしいんだ」
のび太「ということは、まさか僕はとんでもなことをしてしまったのでは……」
ドラえもん「ああ、アレを一度セットしたら持ち主の思うままにいつでも誰でも砲撃できるんだ。それを防ぐ事も、逃れる事も絶対にできない!!」
のび太「わあぁ、大変なことをしてしまったぁ。どうしよう、ドラえも〜ん!」
ドラえもん「何とかスネ夫に砲台を返すように相談しよう、タケコプターだ。」

タケコプターでスネ夫の家に急行した
スネ夫「一体何のようだい?」
のび太「頼む、こないだ買っていったあれ、お金は返すから返品してほしいんだ」
スネ夫「馬鹿め、一度買ったらこっちのものだ。ランスロットはぜったいに返さないぞ!!」
のび太「そういうわけにはいかないんだよう」
ドラえもん「僕からもお願いだ、アレはとても危険なものだから……」
スネ夫「五月蝿い、アロンタイトを一発おみまいするぞ!!」

二人して逃げ帰った

のび太「仕方ないね」
ドラえもん「交渉は……決裂だね。よし、ならば砲台を破壊しよう。のび太君、無敵砲台の場所は?」
のび太「し、知らないよ。買った後はみんなスネオ任せだったからね」
ドラえもん「そうか、よし、このスパイボールで探ろう」

スパイボールを打ち上げた。

ドラえもん「おかしいな、スネ夫の部屋にも屋根にもないなんて…」
のび太「ということは家にはないと?」
ドラえもん「ああ、アレは結構場所をとるからあまり狭い所には置けないんだ。一体何処に……」
のび太「スネオを尾行してみたら? あてのない探索より良いかもしれない」
ドラえもん「君にしては中々さえてるね。そうするか」

何とか見つけたスネ夫はやりたい放題だ。と、道端に野良犬が居た。

スネ夫「く、来るのか? う、撃つぞ……」
のび太「砲撃が来るぞ!」
ドラえもん「よし、広角だ」

学校の裏山付近で何かが光った。再びカメラを戻すとそこには黒焦げになった野良犬が。

ドラえもん「場所は掴めたな……」
のび太「どういうことなの……」
ドラえもん「無敵砲台は、学校の裏山にあり」
のび太「そうとわかれば……!」
ドラえもん「砲台破壊部隊、出動!! の前に……」
のび太「!?」
ドラえもん「迷彩服に着替えよう。僕は迷彩カラーにペイントする」
のび太「迷彩服なんてあるの?」

二人とも迷彩柄になった

ドラえもん「色々と持っているんでね。よし、改めて出発!!」

裏山が近づくにつれ、光が激しくなっていく。

ドラえもん「な、なんだありゃ?」

そこにあったのは2問のマシンガンのような副砲といくつもの砲を束ねたような外見をした主砲のついた建物だった。

ドラえもん「砲台というか要塞だな……」
のび太「未来の会社は要塞まで売ってるのかい。しかも持ち運びの」
ドラえもん「というかこんなにでかくて今まで見つからなかったのが僕には不思議だ……まあ、くよくよしていてもしょうがない。手榴弾を使おう。ほら、のび太君も持って」
のび太「これかい」
ドラえもん「そうだ。ピンを外して砲台に投げつけてくれ。それでは、攻撃(アタック)!!」
のび太「でやぁ」

のびたとドラえもんが投げた手榴弾は弧を描いて飛ぶ。

ドラえもん「よし、このまま……」

だが副砲が着弾する前に打ち落としてしまった。
ドラえもん「ああ、レーダーが反応するか…… スネ夫の奴一番性能がいいレーダーも買ったな……」
のび太「レーダーを切るには?」
ドラえもん「レーダーの隙間から攻撃するしかない。あそこの崖から行こう」

2人で崖をよじ登る


ここでダイスで幸運判定を…… 六面を二回でお願いします。偶数は成功、奇数は失敗。

のび太 : 2D6 ( 4 + 1 ) = 5

失敗……


落石を起こしてしまい打ち落とされた

ドラえもん「ぬわーーーっ!!」
のび太「たわば!」
ドラえもん「ダメか、砲台を止めるにはスネ夫本人だけ……スネ夫本人?」
のび太「何か良いアイデアが?」
ドラえもん「ああ、でもこれは……」

轟音と共に主砲が回転し、炎と爆音と煙が街の何処かで起こる

のび太「あんまり迷ってる時間はないみたいだよ!」
ドラえもん「ああ、これ以上スネ夫の横暴を許してなるものか!」
 
スネ夫「さて、今日はもう遅いから変えろっかな、と」
ドラえもん「来たぞ、のびた君、このロープの端っこをしっかり持っていて」
のび太「おk。しかし何ゆえ?」
ドラえもん「スネ夫くん、入れ替われ!!」

スネ夫の身体にロープの端をくっつけると、のび太の身体とスネ夫の身体が入れ替わった

スネ夫(のび太の身体) 「ん?な、なんだこりゃ?」
のび太(スネオ体) 「そうか、僕がスネオになれば……」
スネ夫(のび太の身体) 「ま、まさか、僕の身体を使って……」
ドラえもん「のび太君、どうする?」
のび太(スネオ体)「今すぐ砲台を解体……と行きたいところだけれども、スネオ、お前にも痛い目にあってもらうぞ!」
スネ夫(のび太体) 「そ、そんな……逃げるが勝ちだ!!」
のび太(スネオ体) 「逃げたって勝てるわけないのわかってるくせに! 砲撃撃てー!」

主砲が次々とスネ夫に着弾する。
スネ夫は段々ぼろぼろになっていく。

ドラえもん「もう懲りたかい、スネ夫君?」
スネ夫(のび太体) 「あ、ああ…… ランスロットを止めるよ」
ドラえもん「よし、ペンドラゴン社にクーリングオフを頼もう。まだ期間中だからね。じゃ、のびた君、端っこ持って」

二人はまたもや入れ替わった……
が、当然のび太の身体は……

のび太が本来の身体に戻って一言
のび太「何であんなことしたのかしら。元は自分の体だということを忘れてたよ」
ドラえもん「ま、元は君がまいた種だししょうがないよ。」

その夜……
ドラえもん「のびた君、電話だよ」
のび太「?……もうしもうし」
ペンドラゴン・スタッフ「ペンドラゴンファイアアームズの者ですが、ノビタ・ノビさんでよろしいでしょうか?」
のび太「!?……は、はい」
ペンドラゴン・スタッフ「いや、あなたがお買い上げになってくださったランスロットタイプなんですが、あれには欠陥がありまして、主砲を撃った後にしばらく冷却が必要になる訳でして、その件に関する追加オプションパーツをお買い上げになるかどうかの話なのですが……」
のび太「……?(ドラえもんを呼んで何とかしてもらおうか……)」
ペンドラゴン・スタッフ「あの、もしもし?どうかなされましたか? もしかして、何か不都合でも……」
のび太「あ、ちょっと待って下さい」

のび太「ドラえもーん!ちょっといいかな?」
ドラえもん「ん?なにかな?」
のび太「ペンドラゴンの人からの電話だったんだけれども、言ってることがさっぱりわからないんだ。悪いけど代わりに話を聞いといてくれないかな」
ドラえもん「ああ、わかったわかった。変わるよ」

ドラえもん「もしもし? ……はい? いや、あの、今日クーリングオフを…… ええっ?届いていないですって? でもたしかに……わかりました、どうも……」

ドラえもん「……どういうことなんだ?」
のび太「?」
ドラえもん「あの砲台、ペンドラゴンに来ていないって。」
のび太「!!?」
ドラえもん「それどころかクーリングオフの発注も無かったってさ」
のび太「そんな馬鹿な! 確かにしたよね?クリーニングオフ」
ドラえもん「ああ、たしかに窓口にも電話したよ」
のび太「でも砲台はもう送っちゃったんだっけ?」
ドラえもん「ああ、スパイボールを回収する際に砲台が回収船に乗せられていったのを見たよ。どういうことなんだ・・・・・・?」

…このときから、始まっていたんだ。彼の、狂気が。

スネ夫「はい、骨川です。警察? あの、一体…… ……!! パパとママが……? それで、いま、どんな…… パパ、ママ…… うわぁーーーっ!!」

あの1日戦争を引き起こし、東京都全域はおろか、埼玉、神奈川、千葉県すらをも支配下に置いた、彼の狂気が……


PARADISE LOST 〜ドラえもん異伝〜


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