予告編

20XX年――
この時代、悪を撃退し偽善を司る愛のヒーロー集団『離婚戦隊ギリレンジャー』がとうとう引退宣言を上げた。
これにより彼等は日本を去り、悪党を退治するヒーローが居なくなってしまったのだ。
そんな国民の不安が募るとき、即席で誕生したのが『鈴猫戦隊ドラレンジャー』だ!
彼等はネコ型ロボットのみで編成された正義の五人組で民衆から大量の期待(それ同量の不満)を得たのであった!

が、しかし!
ドラレンジャーのイエローを務める『ひとし君』が
唇の皮を剥がし腫れてしまうという無念の重傷を負ってしまったのだ・・・。
彼はすぐさま病院へ運ばれたが、全治2年という医者から残酷なる結果を下されてしまうのであった。
これによりドラレンジャーは五人組のはずが1人欠員。

これからどうなるかと悩んでいたその時であった!
彼等の元へ駄目人間の『野比のび太』がイエローを希望に入団してきたのだ!
しかし、彼は果たして活躍できるのか!?
駄目人間はもてるのか!?
早くも波乱が押し寄せる!

さァいよいよ人生崖っぷちの学園生活編スタートだ!
次回、鈴猫戦隊ドラレンジャー第一話『開幕、憧れの舞踏会!愛と正義と酒池肉林』!
絶対見てくれよな!!


鈴猫戦隊ドラレンジャー第1話 強いインパクトは75日で忘れ去られる


20XX年。
この時代、ドラレンジャーが結成されたはいいが、今ひとつ頼りないイメージがあった。
その為、彼らだけに平和を任せられない、と感じる国民が続出した。
なので、ドラレンジャー以外にヒーローとなる者達が次々と出現したのである。
そんなヒーローの面々を、一部だけ紹介しよう。

その1、―― 天空の騎士 あらわし仮面 ――
    サーベル片手に悪を断つ、ワシの仮面をかぶった戦士。

その2、―― 猛獣王者 宇宙ターザン ――
    宇宙恐竜を従える、パンツ一丁の大男。

その3、―― まさに無敵だ ムテキマン ――
    宿敵アクマーンをライバルとして、いつも戦い続けるヒーロー。

彼らはいずれも、国民から高い支持を受けた。
そんな中でドラレンジャーの活躍はどんどん減り、国民から忘れ去られていった。

―― 東京都練馬区 野比家2階 ――
「だあああああああああああああああーーーーっ!!!!」
狭い部屋で、ネズミも逃げるような大声をあげたのは、「ドラレンジャー・ブルー」。
彼はドラレンジャーのメンバーにして隊長なのである。
青いボディに、胴長短足な姿である。

「リーダー!僕の部屋でそんな大声だすんでねえっ!!」
そして、ブルーに続けざまに叫んだのは、「ドラレンジャー・イエロー」。
本名は「野比のび太」。
ドラレンジャーの新入隊員である。
そしてここは野比家。
イエローの実家にして、ドラレンジャーの基地なのである。

さて、何故ブルーが断末魔のような声をあげたかというと・・・・。

「ケッ!
 今日もヒーロー雑誌はムテキマンやらあらわし仮面しか載ってねえ!
 くそー、面白くねえ!!」
「あーもーそんなんいつもの事じゃねーか。
 それだけで大声だすんじゃねー馬鹿狸!」
醜い嫉妬をあらわにするブルー隊長と、迷惑感丸出しのイエローの会話。
そんな時、2人の所に吉報は届いた!!


〜〜次回予告〜〜
突如、宇宙から舞い降りたタケノコ星人!!
「銀河スクランブル殺法」を操るタケノコ星人に、ドラレンジャー危うし!
次回、鈴猫戦隊ドラレンジャー第2話 『シーボルト、痴漢で捕まる』!!
絶対に見てくれよな!


鈴猫戦隊ドラレンジャー第2話 正義とは、ビジネスだ!

ドッガシャアアアアアアアン!!

突然だった。
のび太の部屋でいきなりガラスが割れる高い音が鳴り響いた。

やや小汚くて、狭くて、それでも十分に居心地良いと言えるのび太の部屋の窓ガラスが、
無惨にも砕け散っていたのだ。
そして、そのガラスの破片の群は、のび太とドラブルーの元に降り注いだ。
「ギエエエエエエエエ!!!」
破片の何本かは、不運にものび太の頭に次々とぶっ刺さった。
ドラブルーは小太った体格からは想像できないような機敏な動きで、ガラスの破片をかわしていった。

「な、何だァ!?」
ドラブルーが、窓の方に振り向いた。
ガラスの破片が頭部に刺さり、頭から鮮血がダラリと顔を流れ落ちるのび太も窓に視線を向けた。
そこには、ブルーと同じ体格の、中国服のネコ型ロボットが突っ立っていた。

「「レ、レッド!!」」
のび太とブルーが口を揃えて言った。
“レッド”と呼ばれたそのネコ型ロボットは、ドラレッド。
本名は“王(ワン)ドラ”、中国拳法を身に付けたドラレンジャーの隊員である。

「オラアアアアアアッ!!てめっ、なに人ン部屋の窓を粉砕しとんじゃああ!!この頭を見ろォォ!!」

のび太が物凄い形相でレッドに喰らいついた。
ただでさえ血液がドクドク流れているのに、怒りのあまりさらに血が吹き出ていた。
「す、すみません。何分、急ぎの用なので・・・・・。」
そう言っているレッドは、実に涼しい表情だった。」
「黙れええええええ!!おんどりゃっ・・・・」
「まーまー、のび太くんったら。落ち着いてって。」
ズボボッ!!
ブルーが横から、のび太の頭の各所に刺さっている破片を次々と引き抜いていた。
ガラスの刺さっていた部位から、鮮血が噴水のごとく咲き乱れていた。
まあまあ綺麗ですこと。

「あ・・・・・がっ・・・!」
出血のあまり、のび太はついに失神してしまった。
そんな彼には目もくれず、ブルーはレッドに問いかけた。
「どうしたんだよ、レッド。そんなに慌てて・・・・・。」
「あ、そうそう。実は、我らドラレンジャーに吉報ですよ。」
レッドはブルーに近寄った。

「実はですね、この近くの凸凹銀行で強盗グループが発生したんです。
 犯人の何名かは拳銃で武装していまして、銀行客の全員を人質にとっています。
 奴らは銀行の金をほとんど奪い取った挙句、警察側に逃走用の車をよこせ、と要求しています。
 要求を呑まない場合は人質達を全て殺害するとの事です。」
「そ、それは本当か!?」
レッドの話を聞いたブルーの目はいつにも増して輝いていた。
銀行強盗なんて民衆にはひどく迷惑な話だが、ヒーローにとってはまさにビジネスチャンスなのだ。
ヒーローは、事件を解決する度に政府から礼金が渡されるのだ。
いわば、ヒーローとは一種の職業とも言えるのだ!!

「銀行には次々とヒーロー達が向かっています!
 中にはあの“ミケちゃんマン”も向かっているらしいです!
 我々も現場に急行しましょうッ!!」
ドラレッドが張り切った表情で言った。
「ああ!のび太くんも急いで行くよ!!」
ブルーが凄い剣幕でのび太の方へ視線を向けた。
だがこの時ブルーは、ようやくのび太が出血多量で意識不明だという事に気付いた。

「ちょっとのび太くん、しっかりしてーーーーー!!」


〜〜次回予告〜〜
フンドシ大魔王が、ついに地上へ降り立った!!
そこでマサオ達は、魔王を倒すには伝説の剣が必要な事を知る。
急げマサオ!早くヤフオクで剣を購入するんだ!!
次回、鈴猫戦隊ドラレンジャー第3話『ビーズ大会でハッスルマッスル』!
絶対に見てくれよな!
 


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